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キュア

最近読んだ本の中で、なんか不思議な感じで読んだ本があります。

田口ランディー著 朝日新聞社出版「 キュア」です、本の帯の紹介には「現代医療は、科学の恩恵か,呪縛か。神の手を持つ医師がたどりついた究極の治療・キュアとは?」いのちを救うのは悪いことではありません。 
この本は、若き外科医で手術が巧みで「神の手」と言われた医師本人が肝臓がんになり手術や治療を拒否して、自分の生まれ持った力と運命を認識しながら、自分なりの治療を、模索する物語です。

現実からは少し外れている感じはありますが、一部共感するところがありますね。 癌の治療はこの数年大変進歩しましたが、まだ完全勝利には程遠いですね。 現実、私も毎週何人もの癌患者さんの手術をして、また不幸にして再発した患者さんの抗がん剤治療をしながら、なんか一瞬空虚な感じをもつ時と、何か科学では割れきれない大きな力(もし神がいるならその力か)いわば運命も感じる時もあります。

一度、読んでみてもいい本ですね。 不思議な感じになりますね。
いつも戦闘モードの医療関係者には、なかなかそのまま受け取れない話ですが。

キュア(cure)を英語の辞書で訳を調べると、医学的には(病気の)治癒ですが、宗教的には魂の救済なんです。


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まろ

「キュア」読みました。大抵、小説を読むと登場人物の中に一人くらいは共感できたり、この人とは友達になれるかもというような登場人物がいますが、この小説にはそういう登場人物がいませんでした。
斐川先生の最期を自分の腕の中でみとることができたキョウコはうらやましいと思いました。愛する人を自分の腕の中で看取ることができるなんて、病院で死ぬのが当たり前の現代では、難しいですよね。
by まろ (2008-04-21 23:02) 

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